公開日:2025年2月6日
最終更新日:2025年2月6日
産後
産後はいつから運動できる?

「産後はいつから運動できる?」
「もう体を動かしても大丈夫かな?」
「1ヶ月は動いてはいけないと聞いたけれど…」
産後、赤ちゃんのお世話に追われて自分の時間をなかなか取れず、しばらく体を動かしていないという方も多いのではないでしょうか。運動を再開したいと思っても、どの程度まで動かして良いのか迷うこともあるかもしれません。
体を動かすことは、産後の心身の健康をサポートするうえでとても効果的です。
この記事では、産後の子育て中の皆さんが安心して体を動かせるように、産後の運動について詳しく解説していきます。
目次
産後はいつから運動できる?

産後の運動は、体の回復や心身の健康をサポートするうえで、とても効果的です。
出産後1ヶ月程度は悪露が続くため、「体を動かさない方が良いのでは」と心配になる方もいるかもしれません。しかし、基本的には問題なく、むしろ積極的に体を動かすことが推奨されています。
まずはストレッチやウォーキング、ヨガなどの負担の少ない運動から始め、徐々に体を慣らしていくと良いでしょう。出産から1ヶ月経過すれば、本格的なスポーツを再開することも可能です。
ただし、出血が通常より多い場合や乳腺炎などのトラブルがある場合は、医師に相談のうえ進めるようにしましょう。
産後の運動のメリット
産後の運動には、以下のようなメリットがあります。
- 体力の回復を図れ、疲れにくくなる
- 骨盤底筋を強化できる
- 悪露を排出できる
- むくみの解消に効果がある
- ストレスが解消され、産後うつの予防にもなる
体力の回復を図れる
適度な運動は、産後の体力回復に大きな効果があります。また、妊娠によって伸びて柔らかくなった筋肉を再び鍛え直すことも重要です。
最初は思うように体が動かないこともあるかもしれませんが、無理のない範囲で少しずつ運動を取り入れることで、体力や気力の回復を実感できるようになるでしょう。慢性的な疲れも軽減されます。
骨盤底筋を強化できる
骨盤底筋のトレーニングは、産後にぜひ取り入れたい運動の一つです。産後は骨盤底筋が緩みやすく、そのまま放置すると骨盤臓器脱(内臓の下垂)や尿漏れ、姿勢の悪化など、さまざまな問題につながる可能性があります。
今は症状がなくても、10年後や20年後に骨盤臓器脱(内臓の下垂)や尿漏れに悩まされる方も少なくありません。将来のトラブルを防ぐためにも、今のうちからトレーニングを始めておきましょう。
悪露を排出できる
体を動かすことで、悪露が外に排出されやすくなるというメリットがあります。悪露が多めに出ると不安に感じるかもしれませんが、体外に排出されるべきものが出ているだけで、基本的には問題ありません。
たとえば、胎盤が残ってしまうなどのトラブルがあれば別ですが、悪露は子宮が元に戻る過程で不要になったものが外に出ている状態なので、過度に心配する必要はありません。
ただし、量が極端に多い場合や、排出が長引いているなど、様子がおかしいと感じた場合は、早めに受診するか健診時に相談しましょう。
むくみの解消に効果がある
産後、体のむくみを感じる方は少なくありません。
むくみは血流の悪さが原因で起こることが多いため、適度に体を動かすことで改善が期待できます。軽い運動やストレッチを日常に取り入れることで、血行が促進され、むくみの解消につながるでしょう。
産後のむくみについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ストレスが解消される
産後は、慣れない育児へのプレッシャーや授乳の疲れ、寝不足などにより、自覚していなくても大きなストレスがかかっています。体を動かすことは、リフレッシュ効果があるだけでなく、産後うつの予防にもつながるというエビデンスがあります。
心身の健康を保つために、無理のない範囲で積極的に体を動かしてみましょう。
産後におすすめの運動
産後は特に大きな制限がないため、自分に合った運動を選んで取り組むことができます。ただし、何から始めれば良いかわからない方は、以下のような運動から始めてみるのも良いでしょう。
- ストレッチ、ヨガ
- 産褥体操
- 有酸素運動
- 産後向けのプログラム
ストレッチ、ヨガ
ストレッチやヨガは、体に負担がかかりにくいのでおすすめです。むくみの解消に効果があるので、時間を見つけて少しずつ行いましょう。
産褥体操
産褥体操は、産後の女性向けに設計されたエクササイズです。軽い運動でも産後の体を効率的にトレーニングできるため、回復を目指す方におすすめです。
詳しい内容は以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
▶︎ 産褥体操とは|産後の体の回復と将来のトラブルを防ぐエクササイズ
有酸素運動
体調を見ながら、散歩などの軽い有酸素運動を取り入れるのもおすすめです。有酸素運動と聞くと、ランニングやエアロビクスのような激しい運動をイメージする方もいるかもしれませんが、息が切れない程度のゆっくりした動きで無理なく体を動かすのが理想です。
たとえば、ベビーカーを押して散歩をしたり、バスに乗る代わりに歩いたりするだけでも十分な運動になります。無理のない範囲で、日常生活に取り入れて続けてみましょう。
産後向けのプログラム
自治体の産後ケア施設やオンラインプログラムを利用して運動を始めるのも効果的です。
たとえば、マムアップパーク by 健幸スマイルスタジオでは、産後のママに特化したエクササイズやサポートを提供しています。子育て中の肩こり対策や体力作りを目的としたプログラムが用意されており、専門のインストラクターが指導するため、安心して参加できます。
まとめ
この記事では、産後の運動について紹介しました。
- 産後に運動はできる?
- 産後の運動のメリット
- 産後におすすめの運動
産後の運動は、心身の健康を保つために役立ちます。無理のない範囲で生活の中に取り入れ、続けることを心がけましょう。
マムアップパーク by 健幸スマイルスタジオでは、妊娠中の体力づくりや産後の筋力トレーニングなど、多彩なプログラムを実施しています。産後向けプログラムでは、肩こり・腰痛の予防や骨盤の安定を目的としたトレーニングを、オンラインと対面の両方で提供しています。赤ちゃんと一緒に参加できるので、育児中のリフレッシュにぴったりです。
また、交流や専門家への相談ができる時間も設けられているため、誰かと話したい方や育児の悩みを相談したい方にもおすすめです。
オンライン無料体験の詳細は、こちらのページをご覧ください。
監修者

北出 真理
順天堂大学医科学部 教授・医学博士
思春期から妊娠適齢期の女性の妊娠、妊孕性に関わる問題を、基礎研究・臨床研究を通じて解決することに取り組む。現在は、女性の妊娠にとって重要な子宮内膜症、早発閉経、着床不全、不育症といった分野で研究を行う。また女性スポーツ研究センターでは女性アスリートのコンディショニングを医学、栄養学の面からサポートするための診療、研究にも従事。

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