公開日:2024年11月23日
最終更新日:2024年11月23日
産後
産褥体操とは|産後の体の回復と将来のトラブルを防ぐエクササイズ
産後の体の回復が気になっているものの、赤ちゃんのお世話で忙しかったりと、思うようにケアできないと感じている方も多いのではないでしょうか。
産褥体操は、そんな産後のママのために設計された、体にやさしいエクササイズです。わざわざ時間をとらなくても、横になったときや抱っこしながらでも取り入れられるものが多いので、一度やり方を覚えれば自分のペースで無理なくできるでしょう。
この記事では、産褥体操がどのようなエクササイズなのか、そして、産褥体操を多くのママが取り入れる理由について解説します。
目次
産褥体操ってどんな体操?
産褥体操は、産後6〜8週間の産褥期と呼ばれる期間に行うことを前提に設計されたエクササイズです。
産褥体操と聞くと、体操というからには本格的に体を動かすものなのかと思われるかもしれませんが、そのようなことはありません。産褥体操は、「腹式呼吸」や「足先の上げ下げ」のような手軽なものから始められるエクササイズです。
特に足の上げ下げのようなエクササイズは、足がむくんだときに自然と行っている方も多いのではないでしょうか。産褥体操は、それくらい簡単に行えるものなのです。
産褥体操の効果は?
産褥体操は、さまざまな面で産後のママに良い効果をもたらす体操です。体をゆっくりと整えるためのエクササイズで、産褥期に特有の悩みやトラブルの改善・予防に役立ちます。
尿もれの改善・予防
産後、尿もれに悩まされている方も多いのではないでしょうか。中には、妊娠中から悩まされている方もいるかもしれません。
出産すると、妊娠中に子宮が大きくなったことや、骨盤底筋がゆるんだことによって尿もれが起こりやすくなります。中には何年たっても治らなかったり、いったん治っても10年後や20年後にまた尿もれしやすくなったりする人も多いので、気をつけたいところです。
産褥体操は、子宮を元に戻し、骨盤底筋を整えるトレーニングなので、尿もれの改善や予防にも役立ちます。尿もれとずっと付き合っていくのを避けるためにも、時間があるときに少しずつ取り入れてみませんか。
むくみや疲労感の軽減
産後のママが感じやすい体のむくみや疲労感も、産褥体操によって軽減しやすくなります。
産褥期は室内で過ごす時間が長いため、どうしても血行が滞りがちです。体に負担をかけずに軽く動かすことは、血流を促すためにも役立つでしょう。
たとえば、前述した「足先の上げ下げ」は、非常に簡単なエクササイズでありながら、第2の心臓とよばれるふくらはぎを刺激するため、血行促進効果が期待できます。
夜寝る前や、ちょっと時間ができたとき、赤ちゃんを抱っこしていて下ろせないときなどにできるエクササイズも多いので、生活の中に無理なく取り入れることから始めてみませんか。
体験談:出産20年後に気付いた体の変化と、産褥体操の重要性
産褥体操が簡単なエクササイズだと分かっていても、忙しい毎日の中で続けられなかったり、ついつい後回しになってしまったりすることもあるでしょう。しかし、その影響が数年後、さらには10年、20年後に現れることも少なくありません。
ここでは、産後ケアが十分でなかったために感じた体の変化について、実際にあった体験談を2つ紹介します。先輩ママたちの体験を参考に、できる範囲で少しずつ産褥体操を初めてみませんか。
体験談1:出産10年後に尿もれに悩まされる
産後に尿もれがあったかどうかは覚えていませんが、出産10年後から尿もれに悩まされるようになりました。特に、くしゃみや咳、運動時の尿もれが気になるため、骨盤底筋のトレーニングを毎日続けています(しかし、なかなか改善しません)。
当時は産褥体操を知らなかったので何もしませんでしたが、産後にケアをしていたら良かったのかもしれないと感じています。
体験談2:骨盤が開き、治らない
体型は自然に戻るものと思っていました。しかし、産後1か月ほどで体重は戻ったものの、体型は変わったままで、気づけば20年が経過してしまいました。
ジーンズがきつく感じたり、骨盤の広がりが気になったりするのは、産後にケアをしなかったせいかもしれないと思っています。娘が出産するときには、産褥体操を勧めたいです。
まとめ
この記事では、産褥体操とはどういうものなのか、なぜ取り入れた方が良いのかを、先輩ママの体験談を交えて解説しました。
・産褥体操ってどんな体操?
・産褥体操の効果は?
・体験談:出産20年後に気付いた体の変化と、産褥体操の重要性
産後は何かと忙しいため、自分のケアが後回しになってしまうことも多いかもしれません。しかし、できることから少しずつ取り入れて、体を回復させませんか。
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対面のプログラムは、いろいろなママや専門家と話せるため気分転換になって、さらに情報交換もできると好評。オンラインのプログラムは、自宅で手軽に体を動かせるため、出かけるのが難しい方にもおすすめです。
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監修者
株式会社つくばウエルネスリサーチ 取締役副社長/筑波大学スマートウエルネスシティ政策開発研究センターアドバイザー/保健師
筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程修了 博士(スポーツウエルネス学)/ 専門領域はスポーツウエルネス学、保健学、人間環境学、公衆衛生学。
旭化成株式会社での産業保健活動、日本看護協会での健康政策の厚生労働省委託事業推進や保健師現任教育、法政大学での兼任講師等を経て、現職。地方自治体、企業等のSmart Wellness City(健康都市政策)推進のコンサルティング、人材育成、国の調査研究事業等に従事し、国や地方自 治体や大学、企業と連携して健康づくり無関心層を減少させ健康格差を和らげる政策に取り組む。
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